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実写版「鋼の錬金術師」3部作を再評価してみた

今更ながら実写版「鋼の錬金術師」3部作を見たので再評価してみました。

見る順番がわかりにくいってありましたが
鋼の錬金術師」→「鋼の~ 完結編 復讐者スカー」→「鋼の~ 完結編 最後の錬成」
の順です。

ちなみに原作も読んでいますしアニメも旧も新もどっちも見ました。
(旧の陰鬱な雰囲気と大佐大好きです)

 

映画サイトの評価

公開当初は賛否両論(ほぼ否だった記憶…)ありましたが映画評論サイトによると

第1作目「鋼の錬金術師

第2作目「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー」

第3作目「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」

好きな俳優が出ていたから星5です!とか
短絡的に星1をつけるレビューもあるんであくまで参考として。

結構ボロクソに言われてた印象でしたが
スコアとしては見るにたえないクソ映画っていう評価ではなさそうです。

 

ちなみにこれよりマシなのは納得の評価。お金返して

filmarks.com

興行収入

Wikipediaからの抜粋です。

第1作目:11.1億円

第2作目:2.86億円

第3作目:2.40億円

興行収入10億円いけば最低ラインの成功らしいので第1作目はセーフ

完結編はなんてこった爆死じゃねーかぁ…

第1作目で見限った人が完結編見に行くわけないし当たり前ですね。

2作目→3作目でそんなに興行収入変わってないのは鍛えられたファンのおかげか。

 

私の感想

率直に
正直そんなに悪くない。

映画サイトの星3前後の評価も頷けます。

ヴィジュアルや演技に怒りの星1をつけながらも謎のオリキャラ(人類最強の男シキシマ)や無駄な恋愛要素をぶっこまなかった姿勢に星1,2加点しましょうという感じかなと。

そもそも原作の偉大なストーリーを3部作で落とし込むのは土台無理の話。
(ロード・オブ・ザ・リング3部作という奇跡もこの世に存在してますが…)
場面転換が飛び飛びで整合性取れていない部分もあるもののストーリーが破綻していないので脳内補完でなんとかなります。

あとCGの出来にムラが凄いですが予算も限られてる中よくやってるなぁと。
アルフォンスなんかはフルCGなんでものすごい労力かかっていると思われます。

アルかっこいいし声の人も良かった

第1作目「鋼の錬金術師

レビューの大多数で目にしますがザ・コスプレ大会です。

偉大な原作を期待して見に行ってこれだったら
たしかに2作目以降見ようとは思わないかな…。
頑張ってはいるけど…ねぇ?という感想。

日本の公園を歩いてるようにしか見えないヒューズとマスタング大佐のワンシーンはネットで有名になりました。動画で見てもそうとしか見えない。

でもなんとか原作に寄せようという(特にホムンクルスたち)意思は見られるので好感がもてます。しかし本田翼は本田翼だった。

ストーリーはショウタッカーから第5研究所でのラスト戦までを駆け抜ける。
ハクロ将軍がなぜか大抜擢されてましたが物語としては破綻なくまとめてるなと思いました。大泉洋の演技力に救われてる感がすごい

しかしDr.マルコーは死なせる必要あったんかな?
次作のスカーとの絡みや大佐との最後のシーンとかあって物語として重要な人物だったろうに。

第2作目「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー」

3作目の中では一番面白い。というか普通に面白い
(もちろん原作補正のバフありだけど)

前作を経たことで視聴者側のコスプレ感への抵抗感が薄れたというのもあるけども

・小道具やCGのレベルが全体的にアップ

・役者たちのキャラ理解度が高まってる

・真剣佑スカーかっこいい

といったところで前作よりはるかに面白いです。

ストーリーもスカーを軸にしているためとっちらかっておらず
ホーエンハイム関連も上手にまとめてあるなと。

あとは主演の山田涼介がちゃんとエドワード・エルリックだったことに驚き。
1作目では全体的にチープ感あったけど2作目ではすっごい馴染んでました。
(単に慣れただけ?)
かっこよかったよエド

シン国組のリン・ヤオ役の渡邊圭祐、ランファン役の黒島結菜、フー役の筧利夫もこらまた良かった。イメージとしてはぴったり。
メイ・チャンは原作再現不可能な中よく寄せてたとは思う。
カタコトが話のリズム崩してたのは惜しい。

ホーエンハイム役の内野聖陽も素晴らしかった。最初出てきたときの味方?敵?という雰囲気をしっかり漂わせて原作再現に一番近い人だったと思う。

ていうかほぼ全員と言って良いほどキャラに馴染んでいた。

正直うーんだったのは山本耕史のアームストロングとコスプレ全開のマスタングチームかな。特にハボック、ブレダもうちょいブラッシュアップできなかったのか。
漫画筋肉のアームストロングは仕方ないかもしれんけどもうちょいムキムキであってほしかった。


↑映画「KAPPEI」ではめちゃくちゃ格好よかったぞ!

第3作目「鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成」

1作目よりは面白く2作目よりは面白くない。

キャラは前作からの継投なんで解像度高くて良いんですが…。

いかんせんストーリーが駆け足すぎる!
場面転換のつなぎが唐突すぎて登場人物全員ワープ移動してる感じになってる。
ネットで原作再現RTAを見ているようだったってありましたがまさにそれ。

あまりに駆け足すぎてカタルシスが全くない!
リンとグリードの関係性あってこその別れ、ブリッグズとマスタング勢が一斉蜂起してからのブラッドレイ大総統の単騎駆け、アルとキンブリーの絡みからの対セリムとか…

深堀りが全くされていないので
場面場面をワープしながらサブクエストをクリアしていくみたいな感じであっという間に片付けられていきます。

あとスロウスはオールCGなのだが、そのCGの出来がひどすぎた。
浮きすぎて萎えるレベル。
国土錬成陣や心理の扉なんかで予算なかったんだろうなぁ…。

ただお父様との最終決戦に尺を使っててしっかり原作通りに終われたのは良かった。

あと2作目でもそうでしたがホーエンハイム役の内野聖陽が本当に素晴らしかった。
演技力で格の違いってやつを見せつけてくれました。


若きの日のホーエンハイムを演じた山田涼介。イケメンすぎるしょ

まとめ

最初にも書きましたが出来としてはそんなに悪くない。
というよりよくやったと言いたい。

流石に原作が偉大すぎた。

ダメ実写あるある

  • キャラの改変・性別変更
  • 恋愛要素を全面に出す
  • オリジナルストーリー展開
  • キャスティングに大人の事情を感じる

このへんの地雷原をしっかり回避してたのはでかい。
曽利監督の原作へのリスペクトを感じせさます。初監督作品のピンポンもすごい良かった。

惜しむらくは一部CGのチープさと脚本RTAくらいでしょうか。
2作目のクオリティで1作目を出せていれば
もうちょいヒットして予算も潤沢に使えたのかなぁと思います。

いつかnetflixで再実写化されるのを待ちましょう。